アルゼンチンアリ(Linepithema humile)
アルゼンチンアリは体長2.5mm ほどのアリです。
その名のとおり原産は南米ですが、いまや世界中にその姿を見ることが出来ます。 日本にもいます。
駆除や根絶が容易ではなく、果樹を食害し、人間を含む他生物の巣に侵入してきてその住人を襲い、その結果間接的に生態系を破壊します。
世界の侵略的外来種ワースト100選定種であり、日本の侵略的外来種ワースト100選定種であり、特定外来生物にも指定されている厄介者アリです。
攻撃性が強く、他種のアリの巣を見つけるとこれを襲って、その巣の成虫幼虫含めまるごとエサにします。
ゆえに、本種の蔓延した地域から在来種のアリは一匹残らず姿を消し絶滅に追いやられます。
アリだけでなく、ハチの巣や天敵であるはずの鳥の巣まで襲ってヒナを殺戮したりもします。
毒針は持っていないので大顎で噛み付きます。
アルゼンチンアリの特徴として、個体間の遺伝的多様性が乏しいことが挙げられます。
普通のアリではコロニー毎に仲間を識別していて、他のコロニーからやってきたアリは攻撃対象となるが、アルゼンチンアリは他のコロニーからやってきたアリも一員とみなします。
この性質によりいくつかの連続するコロニーがひとつになり巨大コロニーを形成することもあります。
直径100kmものコロニーが見付かった例もあります。