オーロラ(Aurora)
オーロラとは、極域近辺に見られる大気の発光現象です。 地球の大気圏の粒子に、宇宙線が衝突して、妖しい光を放ちます。 オーロラの名前はローマ神話の暁の女神アウロラ(Aurora)に由来します。 北極近辺ではノーザンライツ(northern lights)、南極近辺ではサザンライツ(southern lights)とも呼ばれます。
北欧神話においては、夜空を駆けるワルキューレたちの甲冑の輝きだとされていました。 紀元前4世紀、ギリシアの哲学者アリストテレスは、オーロラを 「天の裂け目から吹き出す炎である」と説明しています。
日本でもオーロラが見えた記録があります。 日本の古い書物には、オーロラのことは赤気(せっき)という言葉で表現されています。 最も古い記録では「日本書紀」に登場します。 また、推古天皇の代には、 「天に赤気あり、その形は雉(きじ)の尾に似たり」 という記述が残っており、大和飛鳥でオーロラが見えたことになります。 藤原定家の「明月記」には、 「北の空から赤気が迫って来た。その中に、白い箇所が五カ所ほどあり、筋も見られる。恐ろしい光景なり」 という記述があったそうです。